フレキシブルマスク

ROI対フレキシブルマスク

ROIとマスクは処理の対象を画像の一部に制限します：

□ ROIの主な特性はOpen eVisionの全機能に適用されます。関心領域を使用すると、ピクセル数が減少するため処理速度が高まります。Open eVisionは階層状にネストされた長方形ROIをサポートしています。
□ 繋がっていないROIや長方形でない形状を処理する場合は、フレキシブルマスクが推奨されます。これはいくつかのEasyObjectおよびEasyImageライブラリ関数でもサポートされています。

フレキシブルマスク

フレキシブルマスクは、ソース画像と同じ高さおよび幅を持つBW8画像です。処理が行われる領域と無視する領域（処理の際に考慮されない領域）の形状が含まれています：

□ フレキシブルマスクの中で0の値を持つ全ピクセルが無視される領域として定義されます。
□ フレキシブルマスクの中で0以外の値を持つ全ピクセルが処理の対象となる領域として定義されます。

ソース画像

関連付けられたマスク

処理後のマスクされた画像

フレキシブルマスクは、BW8画像を出力する任意のアプリケーションによって、またはEasyObjectおよびEasyImageのいくつかの関数を使用して生成できます。

EasyImageのフレキシブルマスク

コードスニペット

ソース画像（左）とマスク変数（右）

1. 入力マスクを引数としてとる関数をEasyImageから呼び出します。例えば、白のレイヤのピクセルの平均値を計算した後で黒のレイヤの平均値を評価します。
2. 結果を表示します。

結果画像

● にはフレキシブルマスクの引::.数があり、BW1、BW8、BW16およびC24ソース画像に使用できます。
● AutoThreshold
● Histogram（関数HistogramThresholdにはマスク引数のオーバーロードなし）
● RmsNoise、SignalNoiseRatio
● オーバーレイ（BW8ソース画像にはマスク引数のオーバーロードなし）
● ProjectOnAColumn、ProjectOnARow（ベクトル投影）
● ImageToLineSegment、ImageToPath（ベクトルプロファイル）

EasyObjectのフレキシブルマスク

フレキシブルマスクは、BW8画像を出力する任意のアプリケーションによって、またはOpen eVision画像処理関数を使用して生成できます。

EasyObjectでは、ブロブ解析を複雑な／つながっていない形状の画像領域に制限するためにフレキシブルマスクを使用できます。

関心オブジェクトが画像の他の領域と同じグレーレベルである場合、フレキシブルマスクとEncode関数を用いて「保持」と「無視」を定義できます。

フレキシブルマスクは、ソース画像と同じ高さおよび幅を持つBW8画像です。

□ フレキシブルマスクのピクセル値0のピクセルはソース画像のピクセルをマスクし、エンコードされた画像には現れません。
□ フレキシブルマスクのそれ以外の値を持つピクセルはエンコードされます。

ソース画像

1. フレキシブルマスクをエンコードおよび抽出するには、まず、ソース画像からコード化された画像を構築します。
2. セグメンテーションメソッドを選択します（上の画像にはデフォルトのメソッド GrayscaleSingleThresholdが適しています）。
3. エンコードするコード化された画像のレイヤを選択します（最小剰余閾値を用いて白と黒のレイヤ）。
4. mask.SetSize(sourceImage.GetWidth(), sourceImage.GetHeight())を用いてマスクサイズを希望する大きさに調整します。
5. フレキシブルマスクを引数としてECodedImage2::.RenderMaskに使用します。

フレキシブルマスクとして使用可能なBW8結果画像

6. 関心があるコード化された要素を選択します。
7. ECodedElement::.RenderMaskを用いて、コード化された画像で選択したコード化された要素から、マスクを抽出するループを作成します。
8. オプションとして、これらの選択されたそれぞれのコード化要素から特徴値を計算します。

フレキシブルマスクとして使用可能なBW8結果画像

例えば、はノイズによって生じた小::.さいオブジェクトを破棄できます。

フレキシブルマスクとして使用可能なBW8結果画像

4つの円を検出（左）フレキシブルマスクによって中央のチップを分離（右）

9. 新しいECodedImage2オブジェクトを宣言します。
10. セットアップ変数：最初にソース画像とフレキシブルマスクを宣言し、その後でそれらを読み込みます。
11. EImageEncoderオブジェクトを宣言し、場合に応じて適切なセグメンタを選択します。セグメンタをセットアップし、エンコードする適切なレイヤを選択します。
12. ソース画像をエンコードします。フレキシブルマスクの領域のみを持つレイヤのエンコードはスムーズに行われます。
グレースケールの単閾値セグメンタによって黒のレイヤで適切に円がセグメント化されたことが分かります：



13. コード化された画像のすべてのオブジェクトを選択します。
14. 大きさが小さすぎるオブジェクトをフィルタ処理で除外し、関心オブジェクトを選択します。
15. 選択された特徴を表示するため、選択されたオブジェクトで反復してブロブの特徴を表示します。