幾何学変換
幾何学変換では画像内で選択されたピクセルを移動します。この機能は、画像内にある何らかの形状が大きすぎる/小さすぎる/歪んでいるとき、ポイントツーポイントの比較に便利です。
選択領域はどのような形状でも可能ですが、結果画像は必ず長方形になります。選択領域の外側に当たるピクセルは考慮されず、目的画像では黒のままになります。
移動先ピクセルに対するソース座標が整数でない場合、補間処理が必要になります。
最近傍メソッドは最も高速です。最も近接するソースピクセルが使用されます。
バイリニア補間は精度が向上しますがスピードが落ちます。4個の近傍ソースピクセルの加重平均が使用されます。
可能な幾何学変換:

ずれている2枚の画像を位置合わせする最も簡単な方法は、両方の画像にある特徴の位置を正確に特定して(ランドマークやピボット、パターンマッチング、ポイント測定などを使用)、これらの特徴が重なり合うように一方の画像を配置し直すことです。
参照位置に対して1つ、2つまたは3つのピボット点を合わせることで画像を位置合わせできます。精度を高めるには、できるだけ相互に離れたピボット点が必要になります。
- 1ピボット点変換では平行移動だけが行われます。補間ビットが使用される場合は、サブピクセルの平行移動となります。
- 2ピボット点では、平行移動、回転、そしてオプションとしてスケーリングの組み合わせが用いられます。スケーリングが許可されていない場合、2番目のピボット点が正確に一致しないことがあります。スケーリングは、レンズの倍率または観察距離が変更された場合を除き、通常は使用するべきではありません。
- 3ピボット点では、平行移動、回転、せん断補正、そしてオプションとしてスケーリングの組み合わせが用いられます。せん断効果は、ずれがあるラインスキャンカメラで画像を取り込んだときに生じることがあります。

関心オブジェクトの位置またはサイズが変化した場合、位置またはサイズの変更を測定し、ScaleRotateおよびShrink関数を用いて補正された画像を生成できます。
EasyImage::.ScaleRotateは以下を実行します:
- 画像の平行移動:ソース画像のピボット点の位置座標と目的画像の対応するピボット点を指定します。
- 画像スケーリング:X軸とY軸のスケーリング係数(倍率)の値を指定します。
- 画像の回転:回転角度の値を指定します。
リサンプリングの場合、最近傍規則または4/8ビット精度のバイリニア補間が使用されます。目的画像のサイズは任意です。
スケーリングと回転の例

EasyImage::.Shrink:エイリアジングが生じないようにプレフィルタリングを適用しながら画像サイズを小さくします。

関心がある特徴の形状が歪んでいる場合(アナモルフォーシス)、円形のリングウェッジ形状(CDラベルの文字など) をまっすぐな長方形に逆ワープできます。リングウェッジは、2つの同心円と中心を通る2本の直線によって区切られます。
EasyImage::.SetCircleWarpは、EasyImage::.Warp関数で使用するワープ画像を準備します。この関数は、ルックアップテーブルとして使用される「ワープ」画像で指定された位置に各ピクセルを移動します。